現状維新デザインとは何か?_01_デザインが真に「夢」を叶えるための道具となるために。_Separate dreams from solutions.

これまでぼくは、デザイナーとして働く中で、何百人もの経営者や活動家に「夢は何か」と尋ねてきた。けれど、ぼくが思うところの「夢らしい夢」を明確に答える人はほとんどいなかった。

今日に於ける「夢」とは何か。

この疑問に正確に答えるには先ず、夢という概念を未知化して、もう一度編み直す必要がある。今や、夢は「解決策」に成り下がってしまったように思えるからだ。

自分が食いっぱぐれないようにするための解決策。
組織が無くならないようにするための解決策。
業界が消滅しないようにするための解決策。
国家を破綻から救うための解決策。
雇用をAIに奪われないようにするための解決策。
人類が絶滅しないようにするための解決策。
食べ物に困ることがないようにするための解決策。
この小さな惑星で全員が暮らしていける余地があるようにするための解決策。

そこにはもはやビジョンなんてない。誰もこの地球を修復し生き残る術を知らない。あるのはこぢんまりとした淡い希望だけだ。

今となっては資本主義に代わる社会システムを想像するよりも、世界の終末を想像する方がよっぽど簡単だ。と、どこかの思想家が言っていた。けれど、それでも、ぼくたちにとって必要なのは、応急処置を超えた、その代案だ。新しい社会システム(世界観)のアイデアだ。20世紀の夢が急速に薄れつつある今、21世紀の新しい夢を見る必要がある。

その中で、デザインはどんな役割を果たせるだろうか。


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